アナ・フィデリア・キロット（Ana Fidelia Quirot 1963年3月23日生）［キューバ・陸上競技選手］
キロットは、1991年の世界選手権の800mで銀メダル、1992年のバルセロナオリンピックでは銅メダルを獲得するなど、選手として名声も高まり、順調な活躍を送っていた。 ところが、1993年1月彼女は自宅で大変な事故に遭ってしまう。妊娠中だった彼女が料理をしている時にガスコンロが爆発、体中に大やけどを負って重体となってしまった。病院で緊急の治療を受けながら娘を早産したが、彼女の娘は僅か1週間後に亡くなった。
キロットは自らの大怪我と娘の死という悲劇にもめげず、競技の復帰を目指すことを決意。ユニフォームから露出する腕、肩、大腿部だけの皮膚移植手術を繰り返し、厳しいリハビリを重ね、劇的な復活を果たすと、同年の中米選手権での復帰戦でいきなり銀メダルを獲得した。翌年以降も1995年、1997年の世界陸上の800mを2連覇。1996年のアトランタオリンピックでも銀メダルを獲得。オリンピックで2大会連続の表彰台にあがった。
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