エレナ・バルタチャ（Elena Baltacha 1983年8月14日生）［イギリス・テニス選手］
ウクライナのキエフ出身、スコットランド育ち。父はサッカー選手、母も陸上競技選手というスポーツ一家に生まれる。中学生の時、進行すると胆汁鬱滞により肝不全となる難病「原発性硬化性胆管炎」と診断される。以後定期的な投薬と血液検査を続けながら、それでもプロ生活を着実に歩み、イギリス女子のトップ選手として活躍。2002年のウィンブルドン選手権で3回戦に進出し、2010年の世界ランキングでは自己最高位の「49位」に入った。
2012年、ロンドン五輪にイギリス女子のエースとして初出場。シングルス1回戦でハンガリーのアグネシュ・サバイに 6-3, 6-3 で勝利し2回戦でセルビアのアナ・イバノビッチに 4-6, 6-7 で敗れた。翌2013年は故障に泣かされ、同年11月に現役引退を発表。翌2014年初めに長年のコーチであったニノ・セヴェリーノと結婚したが、それから間もない同年3月に肝細胞癌を患っていることが発覚し、ウェブサイトを通じて「素晴らしい家族と新婚の夫に励まされながら、強い精神力で果敢に病気と闘っていきたい」と宣言していた。
しかし、闘病の甲斐なく2014年5月4日、イギリスの自宅で家族や友人に見守られながら息を引き取った。早すぎる彼女の死をテニス界全体で悼み、開催中の「ムチュア・マドリード・オープン」会場で、彼女の追悼式が行われた。
2014年5月4日死去(享年30)
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