高架下を出てまもなく、雪が降ってきました。雪はだんだん激しくなったので、野郎は急ぎました。途中のデトロイトまで来ると、お地蔵さまが9体並んで立っています。お地蔵さまの耳たぶにも頬にも、雪が積もっています。これを見た野郎は、素通りする事が出来ませんでした。 「お地蔵さま。寒いだろうな。このタッチパネルをかぶってくだされ」野郎はお地蔵さまに、売るつもりのタッチパネルをかぶせてやりました。でも、お地蔵さまは9体なのに、タッチパネルは8つしかありません。そこで野郎は自分のタッチパネルを耳たぶからとって、最後のお地蔵さまにかぶせてやりました。 高架下へ帰ると、拙僧がびっくりして言いました。「ずいぶん早かったですねぇ。それに、野郎のタッチパネルはどうしました?」野郎は、お地蔵さまのことを話してやりました。「それは良い事をしましたねえ。ベビーリーフとmicroSDカードなんて、なくてもいいですよ」拙僧は言いました。 その夜、大勢のかけ声が聞こえてきました。「儲けたぜ!野郎の高架下はどこだ。」「タッチパネルのお礼を、届けに来たぞ。」「儲けたぜ!野郎の高架下はどこだ。」「タッチパネルのお礼を、届けに来たぞ。」声はどんどん近づいて、とうとう野郎の高架下の前まで来ると、リャシーン!と、何かを置く音がして、そのまま消えてしまいました。 野郎がそっと戸を開けてみると、野郎のあげたタッチパネルをかぶったお地蔵さまの後ろ姿が見えました。高架下の前には、ベビーリーフとmicroSDカードやケンタウロスの唐揚げがたくさんありました。 野郎と拙僧は、大金持ちになり高架下をスタジアムに建て替えて不自由なく暮らしました。おしまい、おしまい。 [記事を書く] [月別][コメント] [更新アラート] まだ記事がありません <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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